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走るミニベロを求めて~7台乗り比べ

2021/01/01

ブログの先頭に「ロードバイク乗りの」とありますが、ロードでの実走は1年半前ご無沙汰だったりします。ロードはZWIFT専用機になり、外ライドは太いタイヤのグラベルロードばかり。
ときがわや飯能でヒルクラをしたり、200kmくらいのロングライドをすることもありますが、美味しいものを食べたり景色を楽しんだり動物を愛でたり、というのんびりライドの方が性にあっています。

基本自走スタイルなのですが、せっかく埼玉に越してアクセスがよくなったのだから、軽井沢を流したり、夏の湯沢でオフシーズンのスキー場を巡ったり、高崎や太田の古墳巡りなんてのも楽しそうじゃないですか。
ロードで数回輪行してみたもの、往復2回の収納~組立ては面倒だし大きさも気になる。
そんなわけで小径車に興味が湧いてきて、この1年ほどでいくつか試乗してみました。

観点はこんな感じ
・ロードに近い走行感で走りが楽しめること
・それなりの長距離ライドができること(80kmくらい)
・ロードより手軽に輪行ができること(そこまで重視しない)

 

BROMPTON

2019年のサイクルモードで試乗したBROMPTON、M型ハンドルがついたモデルだったはず。
初めて乗った小径車の感想は、とにかくハンドルがふらついて不安定、タイヤが小さくて前につんのめりそうになる、段差が怖い。

折り畳みサイズは小さくて輪行しやすそうだし、落ち着いた高級感のある佇まいはいいけど、怖くて楽しめないんじゃね。
フォールディングで1番か2番に名前のあがるBROMPTONですが、印象はネガティブで小径車への興味は少し薄れることに。

走行性 ★☆☆☆☆
長距離 ★☆☆☆☆
輪行 ★★★★★
見た目 ★★★★☆

※走行感・長距離の基準はロード5/クロス3.5~4、輪行はロード・クロス1くらい

 

GIANT IDIOM

次に乗ったのはGIANTの小径ロードことIDIOM(トップチューブ弓なりの旧型+フラットハンドルのモデル)
つくばりんりんロードでレンタルさせてもらったのですが、5kmと走らないうちにパンクしてしまいバイクチェンジしたのでこんな写真しか残っていない;

たぶんコレ

BROMPTONと違い、気持ちよく加速してくれてよく走る。
ハンドルの多少の神経質さや路面からの突き上げ、前輪が小さい感じと気になる部分はあるものの慣れの範疇で、ドロハンなら「小さなロードバイク」と言っていい走行性能。
この後、似たようなタイプのミニベロに2台乗ることになりますが、その中で1番バランスが取れているように感じた。
それでいてお財布にも優しいあたり、さすがは世界のGIANT。
ただ、折り畳みではないので輪行でのメリットは、タイヤ分小さくなるだけ

走行性 ★★★☆☆
長距離 ★★★☆☆
輪行 ★★☆☆☆
見た目 ★★★☆☆

 

KHS P-20RC

渋いイメージのKHS、彩湖で試乗会をやっていたのでお試し。

乗った感じはドロハンのIDIOMといった感じ。
よく走るし、ハンドルのふらつきは感じない、硬いけどタイヤの小ささを考えるとこんなもんかな。
登りでのダンシングはギクシャクした感じ。とは言え、小径車でダンシングに違和感がなかったのは1機種だけ、次によかったのはコレだった。
カラーリングは漢らしくシルバーメタリック、これぞKHSって感じ。

トータルではIDIOMより少しよかったけど、コンポ差はあれどお値段2倍以上の差はなかった。
これも折り畳みではないので、輪行でのメリットはほとんどないし。

走行性 ★★★☆☆
長距離 ★★★☆☆
輪行 ★★☆☆☆
見た目 ★★★☆☆

 

BikeFriday Pocket Rocket

敷居の高さはあれど、いい話しか聞かないBikeFridayのポケロケ(情報自体少ない)
ネットで情報収集していて、行きつくのはこれじゃないかと思っていた。
日本の「ほぼ公式サイト」を運営されている曙橋のイークルさんにて試乗。

ほかの小径ロードと比べると、すっきりとしたフォルムでかわいらしい。

乗ってみると一踏み目から感じる気持ちのよさ。
IDIOMやKHSの加速感もよかったけど、ポケロケだけは「小さな」とか「小径車のわりに」という枕詞がいらない。
よく走るし、突き上げも感じない、ダンシングでの違和感もほとんどない。
700cのロードバイクに負けないとは言わないけど、乗っているときは小径車だと言うこと忘れてしまう走行感。
で、下りて見るとすっきりとしたフォルムの小径車というギャップ。
まあ、20inchなので足回し続けないとすぐ止まるとかはあるでしょうけどね。
1サイズ展開が当たり前の小径車の中にあって、BikeFridayだけは受注生産でサイズ・カラーリングが選べるのも大きい。

続いてポケロケPROにも試乗、こちらは軽量で体重制限86kgなモデル。
無印ポケロケもよかったけど、PROは加速の滑らかさが増してさらにいい感じ。
店長さん曰く、無印はクロモリ、PROは今時のアルミやカーボンロードに近いとのこと。

DAHONやBROMPTONと比べれば折り畳みは手間がかかり小さくもならないけど、折り畳みでない小径ロードと比べれば小さくなるし走行性能もポケロケが1段上。
見た目が好みで、乗ったときの気持ちのよさも断トツ、これまで乗った小径車が全部吹き飛んだ。
ネックはお値段だけですが「迷う理由が値段なら買え」だしね。

走行性 ★★★★☆
長距離 ★★★★☆
輪行 ★★★☆☆
見た目 ★★★★★

 

Tartaruga Type SPORT

そこまでの知名度はないながら高性能な小径車を多く送り出しているPacificCycles。
そのPacificCyclesが折り畳めるロードバイクを作る「Reach-Project」により誕生した多目的フォールディングバイク。
ポケロケが本命なら、対抗と思っていたのがこれ。
タルタルーガとPacificCyclesは、小径車の有名店サイクルハウスしぶやさんで試乗させてもらいました。

乗ってみるとロードのようにすーっと進む感は薄い、アップライトな姿勢でどっかりと腰掛けて乗る自転車。
安定感安心感は抜群だけど、バイクを振ると違和感が強い。
「小さなロードバイク」と言うよりクロスバイクに近い。

特殊な形状のフラバとドロハンのモデルを乗り比べたけど、タルタルーガの味付けにはフラバがしっくりくる。
パーツ構成がフラバモデルの方が上というのもあるけど。
走りを楽しむというより、街乗りや観光地をのんびり回ったり、荷物を積んでのツーリングがあう。
試乗車のサドルがあっていなかったけど、サドルさえ変えればかなり長距離をこなせそう。

南風自転車店さんのblogにあるBikeFridayと違いが、実際に乗ってみて物凄く腑に落ちた。
20inchの小径車としては他にない安心感があって、小径車としては十分走る。荷物を積んだときのバランスもよさそう。
中途半端とも言えるし、汎用性の塊とも言える。

シティサイクルがわりに欲しくなったけど、今回求めているものではないので購入対象からは脱落。

走行性 ★★☆☆☆
長距離 ★★★★☆
輪行 ★★★☆☆
見た目 ★★★★☆

 

PacificCycles Reach

タルタルーガを産み出した「Reach-Project」
それを本家PacificCyclesが発展させていった現在の形がこのReach。
兄弟分だけに構造は近いものの見た目の印象はかなり違う。
ゴツゴツした無骨さとポップさが同居したタルタルーガに対して、リーチはシュッとした都会的な佇まい。
なんだけど、カラーリングはちょっと野暮ったい;

シャキシャキとした感じでよく走る「小さなロードバイク」
加速感が気持ちよく、全体的に硬くて突き上げが強い、振ると少しタイヤの小ささを感じる。
IDIOMやP-20RCと同じ方向性で、その2つよりも速くそして疲れる。
狙いどおりかもしれないけど尖りすぎ。
ディスクブレーキなので、タイヤを太くすることでガラッと変わるかもしれませんが。

ポケロケに迫る走行感だけど、ポケロケのような感動はなかった。
お値段もポケロケに近いので購入候補からは脱落。

走行性 ★★★★☆
長距離 ★★☆☆☆
輪行 ★★★☆☆
見た目 ★☆☆☆☆

 

PacificCycles birdy

PacificCyclesを代表するフォールディングバイク。
走りなら20インチ(451)ということで18インチのバーディーは候補外でしたが思いのほかよかった。
これこそ試乗の醍醐味(別ブログで年1回は書くフレーズ)

ハンドルの多少のふらつきはあるけど慣れの範疇で、小径車らしい加速のよさ。
フラバのIDIOMに近い感じだけど、前サスが仕事をしているのか小さなタイヤのわりに安定感があって、乗り心地もよく路面の突き上げもそこまで気にならない。

乗車姿勢はもろにアップライトだし走りを楽しむ自転車じゃないけど、シティサイクルよりは全然走るし、街乗りや観光ライドなら不満はないレベル。
ちょっと欲しくなった。

走行性 ★★☆☆☆
長距離 ★★☆☆☆
輪行 ★★★★☆
見た目 ★★★★☆

 

結論

走行性能と乗り心地が突き抜けていたのがポケロケ、ダンシングして違和感がないのはこれだけだった。
走行性能だけならReachもいいけど試乗車を乗った限りでは長距離はしんどい、タルタルーガは乗り心地がよくて長距離走るのには向いているけどロードやグラベルロードに慣れた身としては乗車姿勢がアップライトで加速がもっさりすぎる。
ノーマークだったバーディーが思いのほかよく少し迷いますが…

ま、BikeFridayのPocketRocket(Pro)でほぼ決まりかな。
問題はディスクブレーキモデルにして、旧グラベル号のTiagra+Spyerを移植するか、
リムブレーキモデルにしてZWIFT号の電動アルテを移植するか。
早めに結論を出して、1月中に注文すれば春の自転車シーズンに間にあうかな?

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