風張林道~風張峠への裏道は都内最凶の激坂
基本情報 登坂記 感想 ルートラボ STRAVA ストリートビュー 訪問日
基本情報
風張林道(かざっぱりりんどう)、きのこセンター
距離:4.1km
平均勾配:11.8% 最大勾配:20%程度(体感、余裕無く確認できず)
獲得標高:502m 標高:645m~1147m
ヒルクライムレート:500 (★★★★★人外峠)
オススメ度:★★★★(きついが行く価値はある!)
その他:自己責任、車通りほぼ無し、開始地点までが長い
登坂記
都民の森でお馴染み風張峠への裏道であり、都内最凶の激坂として有名な林道。
Wikipediaの「激坂」ページの1番上の画像もここだったりする。
存在は知っていたが、
あまりの恐ろしさになかなか対峙する気になれなかった。
踏ん切りをつけようと6月に下りで下見をすませたが、
挑戦は2ヶ月後になってしまった。
※ちなみに画像のほとんどは下見の際のものです。
都民の森ルートが20kmかけるところを風張林道は4kmで一気に駆け登る
という表現をよく見かける。
その通りではあるが、そもそも風張林道はそこに至るまでが遠い。
都民の森の起点になる檜原村役場のT字路を右に曲がり、
風張林道の開始地点までは13kmもある(本当の起点はさらに先)
川沿いのアップダウンを繰り返す道を西に向かって進む。
後半は「きのこセンター」の案内を目印にするといいと思う。
長い上に、最後の方になると7-12%の長い登りが続く。
普通の峠なら最難関ポイントでもおかしくないが、
風張林道ではまだスタート地点ですらない。
ようやく辿り着いた開始地点。
この時点でかなり疲れていて正直「今日は無理だな」と思った。
この折り返しの横に回転用のスペースがあり、
ここで休憩と気持ちの整理をする人が多いようだ。
この日は厚い雲に覆われており、路面も濡れている。
ウェットな急勾配はスリップしやすい、上は雨の可能性も高い、
初挑戦にとっては厳しいコンディション。
延期しようか・・・迷いはあったが、意を決して登り始める。
最初の登りは見た目のインパクトはあるが、実はたいしたことはない。
しかし、コーナーを曲がると一瞬で心が折れそうな登りが飛び込んでくる。
勾配15%17%はあたり前!
自分はシッティング中心だが、座ったまま登ることを許してくれない。
街中の短激坂の要領でハンドルに覆い被さるような強い前傾姿勢を取り、
全体重を一方の足に乗せ、バランスを崩さないようゆっくり1歩1歩登っていく。
なんとかクリアして腰掛けると、すぐにまた次の強烈な登りが襲ってくる。
これが何度も繰り返される。
しかもその見せ方が凄まじい。
空まで続いているようにも見える。
心が折れないよう自分に言い聞かせる。
「終わらない坂はない!」
別の自分が遮って言う。
「自分の足が先に終わる坂があるだけだ」
1.5km地点、きのこセンター手前が1番の難所。
あまりのきつさに確認できなかったが、20%強だと思われる。
ふらつき・蛇行は避けられない。
倒れないよう止まらないよう滑らないよう必死に体を支えて登りきる。
あぁ肝心のきのこセンターを撮ってない(涙;
きのこセンター先、右が風張林道の入口。
サイクリストにとっての風張林道は、折り返しの登り(またはその手前)からだが、
本当の風張林道はここから。
ここまでは少ないながらも車通りがあるが、林道に車が入ってくることはほぼない。
(山頂のゲートは閉められており車・バイクは抜けることができない)
林道に入るといくらか楽になる。
楽になると言うが、15%は当たり前にあるのが恐ろしいところ。
体の勾配感覚は完全に麻痺する。
10%が平坦に感じ、5%だと下りと錯覚するくらいだ。
挑戦した日は路面がウェットだった上に、
林道に入ったあたりから雲の中に入ったので
視界は悪くアイウェアにつく雨粒が気になる。
急なトラクションを掛けないよう意識していたつもりだが、
何度も後輪がズルッ!とスリップして、怖い思いをした。
林道としては舗装はいい方だと思うが、泥を被った箇所もある。
落石もところどころあるので注意が必要だ。
開始地点・きのこセンターと並んで有名な巻貝ポイント
見事な造形だが、感心する余裕もなかった。
前半よりマシとは言えきつい勾配・・・それが長い。
登れども登れども終わらない。
救いは勾配が緩くなる箇所がいくつかあること。
そこで踏まずに補給を取り足を休める。
ゾンビのように踏みゾンビのように登る。
ここまで来て足付きはしたくない。
ご褒美の絶景ポイント!
と思われる箇所に出たが、生憎の雨空。
眼下に広がったのは、画像のような絶景ではなく白い雲だけ。
ゾンビモードで耐えながら登っていると、
舗装がよくなり、周遊道路を走るバイクと車の音が聞こえてくる。
もう少しだ!
しかし、サイコンのラップ距離は3kmほど。
事前情報じゃ4km強のハズじゃ???
少し混乱したが、見覚えのある山頂のゲートが目の前に現れた。
何度も心が折れそうになったが、辛うじて足付き無しでクリアすることができた。
下車してSTIレバーに触れるとひんやりと冷たかった。
ちなみに登りきったところのゲートを越えることはできず、
横にある隙間から周遊道路に出入りする。
感想
都内最凶と言われるだけあって滅茶苦茶キツかった。
これまで1番きつかったのは表和田だが、それを数段上回るキツさヤバさ。
次に行って足付き無しで登りきれる自信はない。
ただ、風張林道は節度のある無理ゲーな感じ、
鳥居観音やラピュタ坂のゲーム機に味噌汁ぶっかけて「さあクリアしてみろ!」みたいな
異次元な無理ゲーじゃない。
1つ1つの坂を小さく分けてしまえば、経験のある短激坂なので、
いかにミスなく消耗せず1つずつクリアするかに掛かっていると思う。
死ぬほどきつかったけど、なぜかまた来たいと思う。
次は天気のいい日に登って、絶景を楽しみたい。
そんで、きのこセンターの茸をお土産に買って帰ろう。
ルートラボ
STRAVA
google ストリートビュー
※入口のみ
訪問日
2016/8/14
2016/11/13
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